さいとう万紀子と羽生市わくわくまちづくり

埼玉県羽生市議会議員のさいとう万紀子のブログ。日々の様子やまちづくり活動を報告しています。

令和3年度3月議会その⑦ー一般会計予算に反対しましたー

本日3月議会の最終日でした。まだまだ報告することがたくさんあるのですが、

まずはすべての議案が可決、決定したことをお伝えいたします。

けれど私は、令和3年度の羽生市の予算編成、つまり税金や補助金などを含めた178億円の使い方に関して納得できず、反対票を投じました。

なぜ反対かを議会でも討論したので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。

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(いまにもほころびそうな桜のつぼみを見つけました)

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議案第1号令和3年度羽生市一般会計予算について反対の立場から討論いたします。

今年度の市政運営や予算編成は、税収が大幅に落ち込む中これまで以上に事業の優先順位を見極めていきながら、市民の命と暮らしを守ることを第一に様々な変更や柔軟な対応が求められる非常に難しい局面を迎えており、職員の皆様の日々のご尽力に頭が下がる思いです。

 

しかしコロナ禍の真っただ中にある現在、私たちが直面している問題は経済や医療の危機のみならず、温暖化や気候変動はもちろん、これまで見えにくかった女性や弱い立場にある人々を覆っている幾重にもなる問題であり、また子どもたちを取り巻く環境でもあります。

 

感染拡大の影響で、解雇や雇止めは3月12日時点で9万5925人となっており、不安定な雇用環境にある人を合わせると、その数はさらに倍増するとも言われています。2020年度のドメスティックバイオレンスDVの相談件数は13万件を超え過去最多となり、高校生の30%、中学生の24%がウツ傾向という調査結果とともに、学生・生徒の自殺も過去最多の1039人であると、つい先日大きく報道されました。

 

私は議会の場ではもちろん、はにゅう市民ネットワークとして子どもたちの食や暮らしを守るための対応、奨学金制度等の充実と拡充、また孤立や子育てに関する相談窓口の周知徹底を含めた要望書を、市民の声として市長、教育長へ向けて3度に渡り提出してまいりました。しかし残念ながら、羽生市の相談体制は拡充されるどころか、令和3年度、児童生徒の教育相談の予算や奨学金の予算は減額されており、給食提供日数は大幅に減り、自殺予防に関する対策や支援も広く講じられてはおりません。

 

ご存知でしょうか?羽生市において令和元年度6名だった自殺者数、令和2年度は1月の段階で既に10名報告されています。2月3月を含めると、どれだけの数になるのか、本当に胸が痛みます。事態は思っている以上に深刻であり、喫緊の対応が求められているのです。行政や我々議員の行動、制度設計が市民の命や暮らしに直結しており、その責任は非常に大きいものであると痛感する毎日です。

 

市長の令和3年度市政運営方針は「ウィズコロナの状況においても、『安定と挑戦』をキーワードに10年後の未来を見据えたまちづくりに市民の皆さんとともに取り組んでまいります」と締められています。けれどこの1年、10年先どころか、日々の生活さえままならず、苦しい選択を強いられている人たちをたくさん見てきました。まずはなにより、市民の足元を支えることが必要なのではないでしょうか?

同時に、激変する社会環境や気候変動に直面する中で、10年先ではなく、さらに先の世界を見据えた対策が自治体には求められています。

20年30年、100年先の未来のことを、ここにいる皆様はどのように考えていらっしゃるでしょうか。

私は30代の議員として、また子育て中の母親として、この先の環境や社会に対して大きな不安の中におりますし、常に未来の子どもたちからの大きなプレッシャーを感じています。

 

市民の命と暮らしを守り、子どもたちが安心して学び、遊べ、育つことのできる環境を整えていくこと、自治体自ら積極的にジェンダーバランスの是正や環境政策に努めていくこと、大きなビジョンを持って未来をつくっていくこと、それこそ現代の自治体の役割であり責任ではないでしょうか。

令和3年度の予算編成は、産後ケア事業の実施や生活困窮世帯の子どもへの学習支援の拡大など、素晴らしい事業もたくさんありますが、コロナ禍における子育て世帯や貧困世帯、子どもたちへの支援まだまだ不足しており、またジェンダーバランスが叫ばれる昨今においてなお本気度の見えない男女共同参画政策、そして環境施策や環境教育に関しても乏しい状況です。この予算編成は市民の命と暮らしを支え、子どもたちの未来につながる責務を果たしているのか、このことを皆様の胸に問い判断いただきたく、私の反対討論を終わらせていただきます。

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ということです、読んでいただいてどうもありがとうございますm(_ _)m

最初に書いたよう、予算は賛成多数で可決され執行される訳ですが、今後もどのように予算が遣われていくのか、市民目線に立っているのか、弱い立場の方の声も反映されているのかなど、

しっかり眼を光らせていきたいと思います!

3月議会の報告はまだまだ続きます^ ^