さいとう万紀子と羽生市わくわくまちづくり

埼玉県羽生市議会議員のさいとう万紀子のブログ。日々の様子やまちづくり活動を報告しています。

医療的ケア児支援法に関する取り組み〈令和3年度9月議会③〉

おはようございます、はにゅう市民ネットで市議会議員のさいとう万紀子です。

久しぶりに朝から気持ちいい秋晴れ!羽生市役所前にはきれいな金木犀が並んでいて、やさしい香りがしています^ ^

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さて、10日は一般質問を行なってきました。私にとって10度目となる一般質問は、私自身にも非常に身近な〈障がい〉や〈医療的ケア〉に関する質問に取り組みです!

医療技術の進歩に伴い、呼吸管理や喀痰吸引などが日常的に必要な医療的ケア児が増加していますが、社会の支援は追いついておらず、現在は保護者ばかりに大きな負担がかかっている状況です。

医療的ケア児の生活を社会全体で支援し、ひいては安心して子どもをうみ、育てることができる社会を実現していくため、今年6月に〈医療的ケア児支援法〉が成立し、地方自治体にも支援が責務となれましたので、それに伴う羽生市の取り組みについて、以下の質問をしました。

少し長いですが目を通してもらえると嬉しいです。

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今年6月の国会で「医療的ケア児支援法」が成立、今月から施行となります。医療的ケア児とは、人工呼吸器やたんの吸引などの医療的ケアが日常生活に不可欠な未成年者のことで、厚労省によると2019年で推定2万人、新生児集中治療室の整備といった医療技術の進歩で、この10年で倍増したと言われています。しかし保育や教育の現場での医療的ケア児の受け入れ態勢は未だ不十分で、保育所に預けたくても医療的ケアをできる人がいないと通園を断られたり、看護師がいるのは特別支援学校に限られているため、長距離通学を余儀なくされたり、地域の学校への通学を望んでいても、叶わないケースも多くあり、ケア児の教育の機会が十分とは言えません。また子どものケアや通学の付き添いなど、保護者、特に母親が離職せざるを得ない事情から、医療的ケア児世帯の経済的、精神的負担も大きな問題となっています。

 

このような状況を鑑み、医療的ケア児支援法では、基本理念として「医療的ケア児の日常生活を社会全体で支える」と掲げ、医療的ケアを必要としない子どもたちと共に教育を受けられるよう最大限配慮し、行政や民間が厳密に連携できるよう要請しています。

以上のことを踏まえ、1点目は医療的ケア児支援法に関する羽生市の考えと、羽生市における現在の医療ケア児(または重症心身障がい児)の現状(医療的ケア児(重症心身障がい児)の人数、医療ケア児や障がい児が保育園や地域の学校を望んだ場合の対応、保育所や小中学校における看護師などのケア人材の配置と市との連携、現在の相談体制)についてお聞かせください

 

2点目です。大阪府豊中市では、常勤2名、非常勤20人の看護師を雇い、ケア児が通う学校にローテーションで派遣する体制を整えており、医療的ケア児でもまず地域の小中学校が就学先となり、2021年1月の段階で医療的ケア児12人が9つの小中学校に通っているということです。保護者の負担が減るだけでなく、保護者と離れることで本人の社会性や自立心が育まれ、また障がいがある子とない子が学校で接することで、手助けが当たり前になったり、偏見とは無縁に育つなど、互いにいい教育的影響があるといいます。また保育園や幼稚園での人間関係を継続できることで、災害時や障がい児家庭が課題を抱えたときもコミュニティが支えやすいなど、社会全体の利益にも繋がっています。医療的ケア児の支援に関しては大阪府が非常に進んでいますが、全国的にみると地域差が大きいのが実情です。

残念ながら羽生市では、「人員が足りないから」「親の負担が大きくなるから」という理由で、これまで本人や保護者が地域の保育所や学校を望んでも叶わないこともあり、また地域の学校に通学できても、保護者が学校でのケアを担うために離職を余儀なくされるという現状があります。

医療的ケア児支援法には、第5条で地方公共団体の責務として、保育所、学校の設置者として適切な支援を行うよう明記されました。もちろん最初から豊中市のような体制は難しいですが、2点目は来年度の予算措置や社会福祉課との連携などで、看護師など、保育所、小中学校でケアを行える人材の確保を行う予定があるのか伺います。

 

3点目は今年3月に作成された<第6期羽生市障がい福祉計画・第2期障がい児福祉計画>の「障がい児支援の提供体制の整備等」に関する目標達成のための、具体的な取り組みについて伺います。

この計画内で報告されている羽生市障がい者や障がい児の利用できるサービスのアンケートに関し、特に短期入所や日中一時支援、移動支援、医療型児童発達支援などを「今後利用したい」との回答が多く、つまり現在は利用できていない現状が明らかになっています。これらのことから、サービスに関しより積極的な広報とともに、利用者のニーズに沿った、利用者や家族の声を反映させた支援の提供体制の整備の必要性を感じます。そこで「障がい児支援の提供体制の整備等」の目標達成に関し、どのように当事者の声を聴いてニーズに合った提供体制を作っていくのか、また児童発達支援センターや放課後デイサービス事業所などの民間施設関しては、市はどのような関わり方をし、支援サービスを拡充し目標達成につなげるのかお伺いします。

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最後まで読んでいただきどうもありがとうございました!

私自身、家族が車椅子を利用しているので、羽生市の〈肢体不自由児・者家族の会 ミラクル〉に参加して、日常の暮らしや困ったことに関して、みんなで色々話しています。

今回の一般質問は、ミラクルのメンバーに様々なことを教えてもらいながら作成しました。この場でミラクルの皆さんに改めて御礼申し上げます🙇🏼✨✨

次回は羽生市からの回答を報告していく予定です^ ^