さいとう万紀子と羽生市わくわくまちづくり

埼玉県羽生市議会議員のさいとう万紀子のブログ。日々の様子やまちづくり活動を報告しています。

令和3年度3月議会その③ーGIGAスクール構想における子どもの健康配慮についてー

こんにちは、さいとう万紀子です。

今日は一般質問を行なってきました!もうヘロヘロです!

傍聴に来てくださった皆さま、中継で応援してくださった皆さま、本当にどうもありがとうございました😊✨

少し長くなりますが、4月から学校で始まるひとり一台のパソコンを使った学習、GIGAスクール構想についての不安に関しての質問原稿です。

ーーーーーー

1項目はGIGAスクール構想における子どもたちの健康面の配慮についてお聞きします。

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、GIGAスクール構想はさらに加速し、羽生市でも校内LAN環境が整備され、また3月には全児童生徒の端末が納入される予定となっています。教育へのICT活用は、今後、積極的に研究されていくべきものでありますが、同時に、子どもの身体や脳への負の影響についても併せて配慮されるべきと考えます。

ICT環境の整備に伴い、児童生徒の健康に留意するよう文部科学省によるガイドブックも作成されていますが、平成24年に行われたICT活用に先進的な取り組みを実施している学校へアンケートでは、健康面への影響として「ドライアイ」「視力の低下」「姿勢の悪化」「ストレス」に対する影響等の懸念が大きいとの結果が報告されており、自治体によって、ブルーライトカットシートをスクリーンに貼ることや、利用時間の制限、また健康状態の把握を定期的に行うなどの対策を講じています。そこで1点目は、羽生市ではこれらの懸念に対し、どのような対策をとっていく予定なのか、また保護者への啓もうはどのように行っていくのかお聞かせください。

f:id:wakuwakutown:20210305154645j:image
f:id:wakuwakutown:20210305154632j:image

(先日市内小学校へ視察に行ってきました、パソコン室のケーブルとパソコンの充電庫です)

2点目は小中学校の校内LAN環境における、電磁波による健康被害への対策についてお聞きします。

(1)先のICT先進校での文科省アンケートでは、「電磁波による身体影響等」と回答した学校も多くありました。電磁波による健康被害は、現在、科学的な統一見解は出ていない状況ですが、実際に頭痛や不眠、倦怠感、集中困難、めまいなど不調が現れるという、いわゆる電磁波過敏症の方々の切実な声は、無視できない状況です。日本でも人口の3.0~5.7%、約380万から724万人の患者がいるとも言われていますが、子どもは特に、頭蓋骨が薄く、体内の水分量も多いため、大人と比較して電磁波の影響を受けやすいことは、様々な研究でも指摘されていることです。大人には大丈夫でも、子どもは発達に影響を受けている可能性がある、ということは、教育環境として配慮されるべき、重大なリスクと考えます。

f:id:wakuwakutown:20210305154845j:image

(ほぼ全ての教室にアクセスポイントが設置されました)

Wi-Fiのような高周波への対策の基本は2つあり、発信源から距離をとることと、電磁波に曝露する時間を最小限に減らすことと言われています。

まず、発信源からの距離ですが、発信源であるWi-Fiのアクセスポイントから、距離が遠くなるほど、指数関数的に電磁波は減衰します。アクセスポイントに最も近くなる子どもの位置を想定し、少しでも距離を長くとる工夫が重要です。

一方、曝露時間についてですが、短時間であれば、強い電磁波をあびても、健康な子どもはあまり影響はありません。従って特に懸念されるのは、家庭で強い電磁波に曝露しつつもこれまでは学校にいる間は電磁波から開放されていた子ども達、それが今後、学校でも曝露し続けることになった場合です。 つまり、学校では、タブレットを用いたWi-Fi通信を使用しない時間は、アクセスポイントのスイッチを切ることが非常に重要と考えます。

以上2つの電磁波対策についてぜひ、予防原則に則った配慮がなされるべきと考えますが、市の考えをお伺いします。

(2) 今後電磁波過敏症の児童生徒が確認された場合の対応についてお伺いします。電磁波過敏症化学物質過敏症と併発することが多く、学校へ行くと気分が悪くなったり頭痛やめまいなど、症状は様々です。現在日本以外の多くの国では、保育園や幼稚園では無線LANを禁止したり、小学校のアクセスポイントは授業で使う時だけ電源を入れ、使い終わったら電源を切るという電磁波対策を含めた法律が制定されたりしています。日本では対策が遅れていますが、学校環境衛生管理マニュアルに則り、化学物質過敏症の児童のために教室をリフォームしたり、電磁波過敏症の新入生のために無線LANを有線LANに切り替えたりする対応もとられています。電磁波過敏症で苦しむお子さんの保護者の方にお話を伺ったところ、
◯子どもたちの不調の原因を学校と家庭でしっかり共有すること、
不登校や学校へ行けない原因は、学校の環境にある可能性があるということ
を教職員で共有しておく必要性について警告してくださいました。そしてその上で子どもの学びを保障するための取り組みを行っていくことが重要であり、今後羽生市で児童生徒が電磁波過敏症と確認された場合、どのような対応をとる考えなのかお聞かせください。
ーーーーーー

読んでいただいてありがとうございました〜✨✨

とにかく子どもたちの健康を守るために予防原則が第一だと考えています。

次回はこれらの質問に関する教育委員会からの答えを報告していきます。

今回の原稿は、埼玉県日高市の松尾万葉香議員の9月議会での質問を許可を得て参考にさせていただきました。

どうもありがとうございました!!

今後とも他のまちの議員さんとも協力しながら、子どもたちの環境を守る施策に取り組んでいきたいと思います。

 

〈参考資料〉

◯『シックスクール問題と対策』加藤やすこ著 緑風出版

ホーム/home - いのち環境ネットワーク(Life-Environmental Network)

◯東京都化学物質の子どもガイドラインhttps://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kankyo/kankyo_eisei/kagakutaisaku/indoor/kodomo.files/h22_guideline.pdf

化学物質過敏症 柔軟剤などで頭痛や吐き気|日テレNEWS24