こんにちは、羽生市議会議員はにゅう市民ネットワークのさいとう万紀子です。前回は、全国政策研究集会の報告で、「まちを支える当事者感覚をもって自治運営を担える人材をどう増やしていけるかが大切」というところで終わりました。
▶︎公共サービスとは？ー全国政策研究会集会2023ー - さいとう万紀子と羽生市わくわくまちづくり
なんで当事者意識を持った人材が必要かというと、コロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻などこれまでの「当たり前」が「当たり前でなくなった」こと、またそれらの影響により食糧やエネルギーが高騰し、これまでの暮らしの維持が困難になってきていることなどが挙げられます。
これまでのように「何でもお金を出せばほしいときに買える」という環境は、もう決して保証されておらず、なるたけ地域で生産して地域で消費する、循環型の社会をつくっていくことが必要というお話しでした。
そこで、研究集会では3人の現役首長（保坂展人世田谷区長、岸本聡子杉並区長、平尾道雄米原市長）が実践する自治やまちづくりについてご報告くださいました。今回はその中でも特に、昨年杉並区長となった岸本聡子さんからのお話を中心に書いていきます。
杉並では、当事者意識の醸造のため、自治や公共の再生、自分たちでまちを運営するという意識を持ってもらうため、「参加型民主主義」を進めているといいます。杉並での税金の使い方を区民自らが考える取り組みについて、岸本区長から報告がありました。
今年から杉並区では、税金の使い方の一部について区民から意見を募り、さらにその提案の中から投票を行い、区民で使い方を決める、ということを行っているそうです。
税金の使い方について実際に関わることで、まちづくりを自分ごとにしていく、という取り組みですが、そこに住んでいる方の声って、本当に財産だし、フル活用していくべきなんですよね❗️
例えば世界的に注目されている「くじ引き民主主義」をご存知でしょうか？
▶︎政治不信を防ぐ “くじ引き民主主義” - NHK NEWS おはよう日本 - NHK
選挙で選ばれた議員ではなく、無作為に選ばれた市民が討議を行い、行政の意思決定や政策に反映させるという取り組みですが、無作為に抽出されることによって、年齢層や男女比、幅広い市民が参加することで多様な意見が集まりやすくなると言われています。
会議に参加した大学生の「これまで触れることのなかった地域の課題に触れる機会ができたのがよかったです。すごく有益な会議でした」という感想や、「もともとは自分たちの“要望”していることを言おうとしていたんですけど、会議を重ねるごとに、そうではないと思い始めました。行政と市民が一体にならないと、これからは難しいと思うようになったんです。行政に何かを期待するだけではだめだと思いますし、市民どうしが協力し合っているその姿が、いいまちづくりにつながっていくのかなと思います」という会社員の声は、ものすごく説得力があるなと思います。
▶︎政治不信を防ぐ “くじ引き民主主義” - NHK NEWS おはよう日本 - NHK
羽生市でも市民の方が参加する審議会が行われていますが、どの会議でもいつも同じメンバーだったり、パブリックコメントでせっかくいい意見が出てるのに採用されなかったり、市民の方にアンケートをとってるのに生かしきれてなかったり、という状況があります。
岸本区長は、市民や職員こそがまちづくりにおける財産であり、当事者意識の醸造こそが自治体の仕事ではないか、とおっしゃっていたのが非常に印象的でした。
実は今回の研究集会のテーマは「自治で創る命の安全保障」！先が見えない社会状況のなかで、食やエネルギーを自給したり、自分たちの住むまちについて自分たちで運営していくこと大切さを再確認した時間でした！研究集会を主催してくださった、実行委員会のみなさま、本当にどうもありがとうございました😊✨✨
▶︎齋藤万紀子 lit.link(リットリンク)（さいとうのFacebook、Instagram、メールアドレスなどはこちらから）
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