さいとう万紀子と羽生市わくわくまちづくり

埼玉県羽生市議会議員のさいとう万紀子のブログ。日々の様子やまちづくり活動を報告しています。

いい教科書ってどんな教科書❓

羽生市は穏やかな霧雨の朝です。

熊本県はじめ、九州各地での大きな被害に胸がいたみます。

事態が一刻も早く落ち着くことを祈ると同時に、

市議会議員として羽生市における防災対策に全力を尽くさなければ、と思います。

7月に入り、長かったお休みが明けて、学校が再開してからひと月が経ちました。

お子さんの様子はどうでしょうか?

体調管理や感染予防、遅れてしまった学習支援に加え、もちろん自分自身や他の家族のこともあり、保護者はてんやわんやだと思いますが、

実は今年は、『教科書採択』の年だということをご存知でしょうか❓

子どもたちが授業で使う教科書は、実は4年に一度の採択の年に各採択地区でどこの発行者の教科書を使うか選定しており、今年がその年に当たるんです。

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先日、羽生市北小で行われた教科書展示についてはブログで記しましたが(→教科書展示に行ってきました - さいとう万紀子と羽生市わくわくまちづくり)、

現在、羽生市でこれからどこの教科書を使うかの「採択地区協議会」が開催されています。

と言われても、誰が?どうやって?どんな方法で?と思いますよね。

教科書を選定する方法について、学校教育課の先生に教えていただきました。

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これは文科省のホームページから、教科書採択の流れですが、

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羽生市の場合は加須市と(※2)の共同採択地区となっています。

まず最初の流れとして青ラインの「調査員」ですが、これは市内の先生が担当するそうです。

各教科に1人ずつ担当となり、加須市行田市(調査のみ一緒に行う)の担当の先生と、各教科書について調査、研究します。(冊数に関しては科目によって違いますが、例えば現代史と公民は6種類、地理は4種類、小学生国語は4種類、などでした)

何を調査、研究するかというと

①知識及び技能が習得されるようにするための工夫

②思考力、判断力、表現力などを育成するための工夫

③学びに向かうための力、人間性を汎用するための工夫

については全ての科目の教科書が該当し、ほかに

◯資料 ◯表記、表現 ◯総括

があり、またその他科目に応じて項目が多少あります。

つまり例えばA社の教科書では「知識及び技能が習得されるようにするため〜〜の工夫がされていた」とか、

理科だったら「B社の教科書は物理や科学より生物にページを割いている」とか「C社は理解させるための〜のような資料がついている」というような感じです。(ちなみに県からも同じ項目で調査したものが各採択地区に渡されているそうです)

これを全科目、全教科書で行います、大変な調査です(>_<)!

ちなみに担当となった先生は、これをひと月の間で普段の業務を行いながら調査するそうです💦

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次に緑のラインの採択地区協議会ですが、この協議会は教育長と教育委員で構成されており、3回開催される中で既に2回行われ、

2回目の協議会が先週7月2日に市役所内で行われたので、傍聴に行ってきました!

ちなみに傍聴者は東京の出版社の方と、私と市民ネットメンバーのみでした。

その時は各教科書の調査、研究結果を聞いた上で、協議会委員の質問等が行われました。

今回の教科書採択に関しては、来週15日に最後の協議会が開催されて、今後4年間羽生市で使われる子どもたちの教科書が決まる、という流れです。

教科書って…すごーーーく大切だと思うんです❗️

学校生活って、もちろん友達とのやりとりとか、先生の授業から脱線した取り止めのない話しとか、給食の時間とか、授業以外に大切なことがたくさんあるけど、

けれど学校にいる時間のほとんどは子どもたちは教科書を開いて授業を受けており、

その教科書って、自分で選んだ本ではなく、どれも同じことが書いてあるわけではなく、言わば『既に選択された情報』なんですよね。

例えば鉛筆や消しゴム、その他の文房具は自分で選ぶことが出来るけど、

教科書って自治体によって決められていて、なんか嫌だから、という理由で個人で他の教科書に変えることは出来ません。

教科書展示のブログでも書いたよう、例えば国語の教科書に掲載されている作家さんがほとんど男性ですが、

つまり小学生のうちから知らず知らずのうちに男性の〈視点・見方〉が全ての子どもに教科書を通して刷り込まれている、ということでもあるし、

理科や数学、社会などではどの単元の割合が大きいか、というのは

子どもの受験や将来にも大きく関わってくることだとも思います。

そういう意味でこの教科書採択というのは子どもたちの将来に与える影響は非常に大きく

羽生の子どもたちが毎日使っている教科書は、どのような過程を経て選ばれたものなのか、どのような質疑が出たのか、

採択地区協議会の責任は重大で、保護者ももっと興味をもち、さらにその情報ももっと市民にも開放されるべきでは、と思います。

教育長、教育委員(任期は4年)の選定は市長によって行われますが、教育長、教育委員の意向は市の学校教育にすごく大きく影響しています。

どんな方々がどんな考えて持って羽生市の教育に携わっているのか、

ぜひこういう場に参加して、ぜひ一緒に考えてもらえたらと思います。

ちなみに市長が選んだ教育長、教育委員に対して、賛成が反対かの採決権がある市議会議員は、こういう機会に「どういう教育方針をもっているのか」「羽生市の子どもたちにとってどうなのか」など、しっかり審査という視点も持つべきなのでは、と思います。

なんて、えらそうに書いてますが私も全てには参加できていません。すみません(>_<)

けれどやはりひとりでも多くの方が興味を持って参加するということは、たくさんの方が羽生市の子どもたちのことを考えるということであって、

それは必ず前向きな未来に繋がると思います。

次回の採択地区協議会は7月15日水曜日の1時半から、市役所内で開催されます。

ぜひ一緒に子どもたちの未来をかんがえてみませんか(*^^*)❓